パンサーカメレオンの水の補給方法
レブタイルペットも最近ではかなり見かけるようになってきました。
しかし、カメレオンとなるとなかなかペットとするには難しいように感じるのではないでしょうか。
カメレオンは食虫であることから飼育がとても難しいと思われているのですが、もっとも難しいのは水を飲んでもらうことにあります。
つまり水をきちんと飲めるように出来れば、カメレオン飼育の一番の問題点はクリアできたとも言えるでしょう。
この水の与え方をメインに、カメレオン飼育で注意しなければならないことをここでお話したいと思います。
パンサーカメレオンとは
故郷は、マダガスカル島ですが現在ペットショップで販売されているものは人の手で繁殖された個体です。
簡単に言えば、樹上性のトカゲという表現がもっとも正しいでしょう。
木の枝を伝って歩く為に、手足の先はしっかりと枝を掴む形に進化しています。
その為、地上を走ったり水中を泳ぐというような活動は行いません。
木の枝の上で、自分の身体を固定する為に両手両足を使っていのので、エサを捕る方法として舌を伸ばすようになりました。
食虫ということでは、カエルも同じように舌を使う種類があります。
こちらも、足場の悪い状態でしっかりとエサ捕まえる為に進化したという点では同じでょう。
飼育ケージは
パンサーカメレオンは、樹上性ですから飼育環境は森をイメージすることが大切です。
できるだけ高さのある広めの飼育ケージに木の枝を配置して森の木の上を再現します。
また、パンサーカメレオンは昼行性ですので専用の照明器具で照らしておくことが必要です。
床材に砂はあまり適していません。
ミズゴケやピートモスなどを混ぜて敷き、ここにしっかりと水を含ませます。
床面がしっかりと保水されていることで、ケージ内の湿度もパンサーカメレオンが快適に生活できるようになるのです。
命の水を確保してあげる
どんな動物であっても、水は絶対に必要です。
特にパンサーカメレオンの飼育を失敗するときに一番多い例が給水できないというときです。
パンサーカメレオンは虫をエサとしていますが、それだけでは十分な水分を確保できません。
その為、別に水分を補給できるようにしてあげる必要があります。
普通のペットであれば水入れなどを用意しておいておけば自然とその水を飲んでくれるのですが、パンサーカメレオンはそうでは水を飲んでくれません。
その理由は食虫性であることで、外部からの情報を目から見るものに集中してきたことにあります。
動きのあるもの、光るものに反応することでエサを捕ってきた為に、動かないものには全く興味を示さないのです。
つまり、水も動いて光を反射させることが必要となってくるのです。
動く水を作る
水入れに水を入れておいておくだけでは、パンサーカメレオンは興味を持たずそのまま水を飲まないことからすぐに弱ってしまいます。
その為、ドリッパーと呼ばれる給水器具を使います。
これは点滴のように一定のタイミングで水滴を落としてくれる道具です。
ドリッパーの水滴の落ちる所に水飲み皿を置いておくと、ポタポタと水が落ちるたびに水面が揺れるのでパンサーカメレオンが水と認識してくれるようになります。
また、ケージ内部の湿度を保つことと兼ねて一日に数度は霧吹きを使ってケージの内側をしっかりと湿らせるとこの水にも反応してくれるようになります。
エサのあげかた
パンサーカメレオンのエサは虫です。
しかし虫は水分の多いところはあまり得意ではありません。
ですから、パンサーカメレオンにエサをあげるとき以外はケージにエサとなる虫を入れないようにします。
湿気で弱った虫をそのままにしておくと、不衛生になってしまうので一日おきにコロオギを4~5匹入れて半日くらいで残ったエサは取り出します。
また、ずっとエサがあると食べなくなってしまうこともあるのでメリハリをつけた給餌のタイミングを考えると良いでしょう。
エアコンなどを使って30度以下に室温を維持でき、先程の水の問題さえクリアしているのであれば特にパンサーカメレオンの飼育は難しくありません。
7~8年という長い付き合いになるのですから、最初にしっかりとした飼育環境を整えてあげましょう。