刺さると痛い?バラの花の“トゲ”について知識をつけよう!
「美しいバラにはトゲがある」なんて言葉を聞いたことがありませんか?
その言葉通り、バラの花には立派なトゲがあります。
しかし、“バラの花にはトゲがある”ということを知っていても、“どの部分にトゲがあるのか”、“どんな形のトゲなのか”などなど…バラのトゲについて、詳しくは知らないという方が多いのではないでしょうか?
今回は、そんな“バラのトゲ”について、詳しくお話させていただきます!
バラのトゲってどんな形?
まず、バラのトゲってどんな形をしていると思いますか?
実はトゲの大きさや形状は、バラの品種や大きさによって異なります。
産毛ほどの細くて短いものや(桃の実の表面の産毛を想像していただくと近いかもしれません)、蜂の針のように鋭いもの、太くて立派な鉤爪状のものまで、様々です。
目安として一つ言えることは、バラの花が大きく立派なものほど、トゲも大きく太いものが多いということです。
よって、“茎を長く・花を大きく”育てられている“切り花”のバラは、太くて大きなトゲがついていることが多く、逆に小さな“鉢物”として出回っているミニバラなどは、細くて小さいトゲがついていることが多いです。
トゲはどこについているの?
次に、バラのどの部分にトゲが生えているかご存知ですか?
一目瞭然、茎の部分にびっしりトゲが付いていますから、「茎!」と答える方が多いかもしれませんね。
もちろん、茎にはたくさんのトゲがついています。
しかし、意外と知られていないのが、“葉っぱの裏のトゲ”。
正しくは、“葉っぱの下の葉軸”の部分に、結構トゲがついているのです。
葉軸とは、葉がついている細い枝のような部分のことを指します。
茎についているトゲは、花を仕入れてきた段階で、花屋のスタッフがある程度処理しています。
しかし、葉軸の部分のトゲに関しては、ほぼ手を付けられていません。
なぜならば、茎に比べて繊細な葉軸の部分の“トゲのみ”を処理することは難しく、また、葉軸自体を取ってしまうと、葉も全てとれてしまうため、花束を作る際にボリュームが出なくなってしまうのです。
よって、購入してきたバラを生ける際、茎の部分のトゲが綺麗に処理されていたとしても、葉っぱの付近には注意が必要。
葉軸の部分のトゲは、あまり大きくはありませんが、刺さると結構痛いので、不要な葉っぱは取ってしまうか、トゲに注意しながら生けるようにしてくださいね。
トゲの処理をしてみよう!
素敵なバラの花束をいただいたとき。
綺麗なバラに一目惚れして購入したとき。
せっかくなら、トゲのせいで憂鬱になることなく、毎日のお手入れを楽しみたいですよね。
そんなあなたに、簡単なバラのトゲの処理方法をご紹介いたします!!
用意するものは、普通のハサミのみ!
花切りハサミでなくて構いません。
むしろ、紙などを切る普通のハサミの方が、小さくて刃の部分が長いため、使いやすいですよ。
①まずは余分な葉を取り除こう!
生けるバラの花が、一本でも、複数本でも、まずは余分な葉を取り除きましょう。
“余分”の目安のひとつとしては、例えば花瓶の中に隠れてしまう部分。
葉が水に浸かってしまうと、水が濁ったり、葉が腐る原因になりますし、直接水に浸かっていなくても、花瓶の中に葉が密集してしまうと、蒸れて腐ったり、カビなどの菌が繁殖しやすくなってしまいます。
また、余分な葉を予め取り除くことで、このあとの処理がしやすくなります。
②大きなトゲを取り除こう!
次に、大きなトゲを取り除きましょう。
大きなトゲは、手で横に「プチッ!」と折ると、簡単に取り除くことができます。
しかし、バラの茎が弱々しいものや、繊維がしっかりしすぎているものは、少しコツがいるかもしれません。
その場合は、トゲの先端をハサミで切ってしまいましょう、
トゲが根こそぎ取れていなくても、尖っている部分さえ取り除いてしまえば、トゲで怪我をすることはありません。
触って痛くない程度に処理できればOKです!
③はさみで細かいトゲを落とそう!
大きなトゲを取り除いて一安心…と言いたいところですが、花の近くに小さなトゲが残っていませんか?
この小さなトゲが、意外と厄介。
小さい故に、刺さったときには気付かないことが多く、「なんか痛いな…」と思って手をよく見てみると、実は小さなトゲが刺さっていた…なんてことがあるのです。
そうなる前に、この“小さなトゲ”も、しっかり処理しておきましょう!
やり方は簡単です。
ハサミの刃を開かず、普段ものを切らない“刃の外側の部分”で、小さなトゲが生えているところを優しく撫でるようにこすりましょう。
慣れるまでは力加減が難しいかもしれませんが、コツを掴んでしまえば簡単です。
力を入れすぎてしまったり、ハサミを開いて“普段物を切る部分”で行ってしまうと、茎が傷つき傷んでしまうので、気をつけながらやってみてくださいね。
まとめ
刺さると痛いバラのトゲですが、トゲが生えている部分の知識があれば、刺さらない工夫をすることができますし、前もって処理をしておくことで、憂鬱な気分にならずに毎日のお手入れをすることが可能です。
花屋でも、できる限りのトゲの処理はしていますが、多くの人が知識を身につけることによって、“トゲで痛い思いをする人”をより減らすことができるのではないかと思います。
素敵なバラの花を贈られたら、綺麗なバラの花を購入したら、トゲを恐れずに、目一杯可愛がってあげてくださいね♡