運動不足のうさぎに起きるコワイ事!

運動不足と聞いてドキッとされた方は多いのではないでしょうか。

普段から運動するように心がけてはいるのだけど、ついついエレベーターを探してしまう……。

いえいえ、今は人間の話じゃないんです。

ケージで牧草を食べているそこのうさぎさん、あなたの事です。

ドキッとした人間と同じように、うさぎも運動不足になるのです。

 

おうちにいるうさぎさんは、いつもどんな環境で生活しているでしょうか。

多くはケージの中でのんびりと過ごしているでしょう。
そんなおっとりした姿、時折牧草を食む心地良い音。

何もかもが癒しのように思えますが、もしそのうさぎさんが運動不足だったとしたら、解消してあげないと、とってもコワイ事になってしまう恐れがあるのです。

うさぎの運動と言っても、どの程度運動したらいいのか、そもそも運動不足になったら何がコワイのか。

運動不足の危険と解消方法をご紹介いたします。

運動不足のうさぎに起こる『コワイ事』とは?

ペットとしてうさぎを迎えるとき、必須なのはケージです。

うさぎはケージでの飼育が可能なので、一人暮らしの人がマンションで飼っていることも多いでしょう。ケージで飼う事が出来ると言っても、一日中ケージに閉じ込めっぱなしなんてしていませんよね。

もしそんな事をしていたら、可愛いうさぎに何が起きてしまうのでしょうか。

肥満

人間が毎日家の中に引きこもって、食事だけしていたらどうなるでしょうか。

うさぎにも同じことが起こります。
一般的にうさぎを飼うためのケージのサイズでは、うさぎは十分に運動することが出来ずに肥満になってしまいます。

肥満になることで、毛づくろいをする事が困難になるだけでなく、
うさぎにとって大切な栄養である盲腸糞を食べるために、お尻に口を近づけることも出来なくなってしまいます。

そうなると、排出された盲腸糞はお尻の周りで潰れ、そのうちに乾いて取れなくなってしまいます。

そうなってしまうと、皮膚に炎症が起きたり酷い時には虫が湧いてしまうことさえあります。

ケージから出られないうさぎは動くことも少なく、飼い主自身がその状況に気が付かずに悪化させてしまう原因となるのです。

うっ滞

うさぎを飼っている人なら一度や二度聞いたことがあると思います。
胃腸機能の低下と運動に何の関係があるの、なんて言わないでくださいね。

運動しなければ、うさぎの胃腸だって動きが鈍くなります。
運動をしないからお腹が空かず、牧草を食べる量が減り胃腸機能が低下してしまいます。

うっ滞には牧草を食べる事と水を飲むことはもちろんですが、日ごろから適度な運動で予防することが大切です。

結石

これまた運動不足と関係ないように見える結石ですが、運動不足で引き起こされる事があります。
うさぎのおしっこが透明ではなく白濁しているのを見た事はありますか?

うさぎは排尿の時に余分なカルシュウムを排出します。

運動不足になると、この排出されるべきカルシウムが膀胱にたまり、やがてそれらは固まり結石となってしまいます。

結石が出来て尿管に詰まった場合は排尿障害が起き、うさぎはとても痛い思いをするだけでなく、その命も危険にさらされてしまいます。

ソアホック

ソアホックはうさぎの足の裏の毛が抜け、その部分に炎症が起き潰瘍となってしまう病気です。

うさぎの足には肉球がありません。
そのため、足の裏の皮膚はいつも直接床と接しているのです。
ケージの床は金網やプラスチックなどの固い素材が多く、足の裏に優しいとは言いがたいものです。

もし運動不足で肥満のうさぎがケージの固い床の上に立ち続けていたら、足の裏には相当の負担がかかってしまいます。

 

どの症状も、運動不足による肥満から引き起こされる確率が高くなります。

今まで、うちのうさぎさんは大丈夫、と根拠のない自信を持っていた飼い主さんも、少しうさぎさんの運動不足が気になってきたのではないでしょうか。

とてもコワイ症状をご紹介した次は、うさぎの運動不足の解消方法をご紹介します。

運動不足解消は、やっぱり『部屋んぽ』!

うさぎの運動不足解消と言うからには、運動をさせなければいけません。
私たち人間も、運動不足解消と言えばまずは軽いウォーキング、お散歩ですよね。

うさぎだってケージから出てのびのびとお散歩したい。

それが『部屋んぽ』です。文字通り、ケージから出してお部屋の中を散歩させる事です。たったそれだけ?と思った飼い主さん、『部屋んぽ』はただケージから出せばいいわけではありません。

次は可愛いうさぎの安全で楽しい『部屋んぽ』の方法をご紹介いたします。

『部屋んぽ』の基本

うさぎをケージから出す時は必ず人がうさぎを見ていられる時に限りましょう。

ちょっとお買い物行ってくるから、その間『部屋んぽ』していてね、なんて危険な事はしてはいけません。

必要な広さですが、うさぎが走り回れるくらい、個体差がありますが2キロくらいまでのうさぎなら2メートル四方ほどあれば充分でしょう。

また時間は、30分から1時間という飼育書が多いようです。

安全確認

うさぎは臆病であると同時に、とても好奇心が旺盛な生き物です。

知らない場所を散策する、へっぴり腰の姿はとても微笑ましいものです。
好奇心旺盛なうさぎが見たことない物を見つけると、必ずと言っていい程齧ります。

ケーブル、壁紙はもちろん、カーテンにラグ、ふすまや敷居にもその歯を立てて「これは何かしら?」と探索します。

飼い主はこの好奇心旺盛なうさぎが、安全に何も噛まないように注意しなければなりません。

うさぎが行動していいと定めた範囲には、噛みそうなものを置かないのはもちろんですが、うさぎが行動できる範囲をサークルなどで囲ってあげるのもいいでしょう。

その際、目の粗いサークルを使うと、うさぎが脱走をしたり足を引っかけてしまったりするので注意しましょう。

また、固い床ではうさぎは必要以上に踏ん張らなければならず、体に負担をかけてしまいます。

行動範囲の中は足元が滑らない物を用意しましょう。
フローリングの上が部屋んぽスペースになってしまう場合は、あらかじめジョイントマットを敷くなど工夫が必要です。

うさぎ大興奮の大好き遊具

うさぎは隠れるのがとても好きです。

プラスチック製の長さや形を変えらえる蛇腹トンネルを置くと、すぐに入って探索し、中をダッシュして走り回ります。
また、プラスチックよりは短いですが、わらで編んだトンネルや木でできた箱型のトンネルも人気です。

わらや木は天然素材なので万が一齧ってしまっても安心ですね。
ボールを追いかけたり咥えて走るコもいるので、与えるのもいいでしょう。

ボールは大きさ、素材は布製のものから木でできたものなどさまざまな種類があるので、好きなものを探してあげましょう。

お外に行く『うさんぽ』は?

SNSやうさぎ雑誌で見かけるお外への『うさんぽ』はどうでしょうか?

これは人によって考え方が異なるものです。
うさぎにとって外はどんなところでしょうか。
見たこともない知らない場所、温度管理をされていない屋外です。

体も心も繊細なうさぎにとって、何も変わらない日常は何よりの幸せです。それが突然、知らないところに連れてこられては、びっくりしてしまうでしょう。

また、『うさんぽ』はハーネスを付けている行う必要があります。普段洋服を着ないうさぎにとってはこれも日常とはかけ離れた出来事です。

自然の中を駆けまわるのはさぞ楽しい事だろう、可愛い事だろうというのはもちろんだと思いますが、それが必ずうさぎにとって嬉しい事とは限りません。

危険やストレスにつながってしまう可能性もあるので、運動不足解消に向くかどうかは慣れと個体差だと考えるほうがいいでしょう。

まとめ

いかがでしょうか。
うさぎの運動不足がとてもコワイということはご理解いただけたと思います。

運動不足を解消する事は病気のリスクを減らす事とも言えます。
運動不足の解消はもちろんですが、『部屋んぽ』の最中に嬉しそうにはしゃいでダッシュしたりジャンプしたり、そんな姿を見せてくれるのも楽しみになるでしょう。

好奇心旺盛なうさぎにとっても、飼い主さんにとっても新たな発見が出来る楽しい時間が持てますように!

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