うさぎにとっての適温とは?うさぎが過ごしやすい温度や湿度について
私たちが日々生活する中で、心地よい温度や湿度ってありますよね。
うさぎにも、もちろん過ごしやすい温度や湿度、環境があります。
しかしそれは、うさぎの種類や個体差などによっても変わってきます。
例えば、スキーやスノーボードが好きな人は、雪山で野生のうさぎを目にしたことがあるかもしれません。
よって、うさぎは一括りに“寒さに強い”と思っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、雪山に住んでいるうさぎは、実は“ノウサギ属”という種類に分類されるうさぎが多く、私たちが一般的に良く目にするうさぎとは、実は少し習性が異なるのです。
私たちと共に暮らしている多くのうさぎのルーツは、“アナウサギ属”という種類に分類されるうさぎ。
よって、雪山で過ごす野生のうさぎとは、適した環境が違ってきます。
では、私たちの家族になってくれたうさぎさん達にとっての最適な環境とは、一体どのような環境なのでしょう。
今回は、うさぎにとっての最適な環境について、お話しさせてください!
一般的に言われている、うさぎに適した温度や湿度とは
本やサイトによって微妙なズレはありますが、一般的に、だいたい気温20〜28℃、湿度40〜60%くらいが、うさぎにとって最適な環境であると言われています。
人間にとっても過ごしやすい環境ですよね。
しかし、やはり私たちと大きく違うのは、体の作りです。
まず、うさぎは汗をかくことができないため、汗によって体温を下げることができません。
かと言って、犬のように舌を出し体温調節することもできません。
ではうさぎはどうやって体温調節をするのかというと、耳から熱を逃すと言われています。
耳はうさぎにとって、毛細血管がたくさん通っている非常に敏感な場所。
耳をたてて、涼しい空気や穏やかな風にあて、直接血管を冷やそうとするのです。
当然、耳だけで充分に体内の熱を逃すことは難しいですから、近年の日本の猛暑には充分気を付けなければなりません。
さらにジメジメしていれば、体温調節はより難しくなります。
逆に寒さはどうでしょう。
寒すぎる環境は、体温が下がり、お腹の動きを悪くしてしまう恐れがありますから、冬の寒さや急な寒暖差も、うさぎにとっては注意が必要です。
また、乾燥しすぎた場所だと、モコモコの毛に覆われたうさぎさんは静電気が発生しやすくなりますから、ある程度湿度も保ってあげるのが理想です。
基本的に、うさぎは体温調節があまり上手ではないのです。
適した環境は、実はうさぎそれぞれの体質や性格によって異なる
とはいえ、うさぎも生き物。
当然、体質や性格、好みによって、最適な環境は違ってきます。
例えば、我が家のうさぎさん(ネザーランドドワーフ ♀)の場合。
我が家では、月に1回、定期検診のため、動物病院に連れて行きます。
その際、毎回必ずうさぎの体温を測ってくれるのですが、そこで分かったのが、どうやらうちの子は、一般的なうさぎさんに比べ体温が低いらしいということ。
一般的なうさぎの体温は、だいたい38.5°〜40°くらい。
それに対し、我が家のうさぎさんは、だいたいいつも37.8°〜38.3°くらい。
うさぎは体調が悪い時、体温が下がることがあるのですが、うちの子はいつもこのくらいの体温なので、これがこの子の平熱で、問題はないでしょうとのことでした。
しかし、我が家のうさぎさんは、比較的お腹の動きが悪くなることが多く、それも体調を崩すのは、夏よりも冬の方が圧倒的に多い。
体温が低いのは生まれ持った体質なのでしょうが、基礎体温が低いことで体の不調を招きやすいのではないかと、私は考えました。
なので我が家では、冬場でも最低23°は保てるようにしていますし、夏場も必要以上に気温が下がりすぎないよう気を付けています。
基本的にはエアコンで温度の管理は充分できますが、乾燥していれば加湿器を使用したり、少しの洗濯物を部屋干しにするなど工夫しています。
寒さが厳しい時は、ケージを毛布で包むという対策もあるのですが、我が家のおてんば娘はケージの隙間から毛布を引き摺り込み、かじって悪戯してしまうので、真冬はエアコンとオイルヒーター、ケージのスノコの下に入れるパネルヒーターで、絶壁の守りを施しています。(電気代…笑)
うさぎに最適な環境づくりのために、私たちがしてあげられること
まずは本に書いてある理想的な環境を整えてあげることが大事です。
温度・湿度計をケージに付けておくと便利ですよ。
なんだか最初は大変そうに感じるかもしれませんが、最近のエアコンはエコで且つ優秀ですし、ペットショップに行けば暑さ・寒さ対策の便利グッズもたくさんあるので、コツをつかんでしまえばそんなに難しくありません。
一緒に過ごしているうちに、その子が一番過ごしやすそうにしている環境がわかってくると思います。
我が家のうさぎさんのように、暖かい方が得意な子もいれば、寒い方が元気な子もいるかもしれません。
少しずつ、その子にあった環境を作ってあげましょう。
私の経験上では、真冬や真夏よりも注意が必要なのは、寒暖差の激しい時期です。
昼と夜で寒暖差がある時期や、1週間のうち気温が安定しない日が続く場合、うさぎさんの体調は崩れやすくなります。
原因の一つに、換毛というものがあります。
うさぎは季節によって毛が生え変わるので、毛が抜ける時期になると、それだけで体力を消耗し、体調を崩しやすくなるのです。
うさぎは体の構成上、飲み込んだ毛を吐き出すことができないため、毛繕いで飲んでしまった毛がお腹に溜まってしまわないよう、普段よりも食欲やうんちの状態をしっかりチェックしてあげる必要があります。
また、ブラッシングも念入りにしてあげましょう。
ちなみに、この時期信じられないほどの毛が抜けるので、抜けた毛を集めてうさぎさんのカツラを作ると非常にインスタ映えする写真が撮れますよ。(笑)
まとめ
うさぎにとって、温度や湿度の管理は、健康でいるために非常に重要なことです。
うさぎさんが過ごしやすい環境は、私たちが過ごしやすいと感じる環境と非常に近いので、そんなに難しいことではありませんし、コツも掴みやすいでしょう。
また、一見デリケートに感じるうさぎさんですが、環境に順応する適応力も持っています。
“一緒に”心地よく過ごせる環境を作れることが、家族として1番ベストですよね!